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要望活動・決議

平成23年度東京都の施策及び予算に関する要望(平成22年8月2日)

1 保育待機児解消に向けた対策に関する要望

(提案区:港区・新宿区・世田谷区)

 女性の社会進出、景気の悪化などの影響により保育園待機児童が急増していることから、保育施設の増設は喫緊の課題となっている。各区とも様々な手法を用いて待機児童解消に取り組んでいるが、さらなる対策が求められている。
 国が進めようとしている規制緩和による詰め込みでは、真の待機児童解消にはならないことは明らかである。待機児童解消のため保育施設の増設が急がれている。
 しかし、施設整備のための用地の確保は、地価が高く人口が集中している区部においては、きわめて困難であり、大きな課題となっている。また、施設整備には、近隣調整等最短でも1年程度の時間を要することから、迅速な対応が不可欠である。
 さらに、公立保育所の整備については、土地取得費、建設費、運営費はすべて基本的には区市町村が負担しているのが現状である。東京都は、平成20〜22年度「保育サービス拡充緊急3カ年事業」に取り組んでいるが、公立保育所への補助は必ずしも十分ではない。
 よって、以下について要望する。

 

  1.  都有地や都施設の提供にとどまらず、都営住宅の建替えなどに際しても、保育施設の併設等を区と積極的に協議するなど、都としても区の取り組みに対する支援を強化すること。
  2.  区が待機児解消のために都有地等を活用する場合には、その使用目的の緊急性及び公共性に鑑み、賃借料や取得費等、区へ十分に配慮すること。
  3.  スピード感ある保育施設整備に直結するよう、都有地や都施設を積極的に区に提供するなどの支援を都として強化すること。
  4.  公立保育所整備のための土地取得費、建設費、運営費の補助制度を創設すること。
  5.  保育所整備に対する次年度予算の編成に向けた、都における財政支援の具体的方針を速やかに示すこと。

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2 路上生活者対策事業の充実を求める要望

(提案区:新宿区・台東区)

 特別区と東京都は、平成12年以来、都区共同事業として路上生活者対策事業を推進しており、緊急一時保護事業、自立支援事業、地域生活移行支援事業、巡回相談事業など様々な対策事業を講じてきた。その結果、23区内のホームレス数については、減少傾向が見られるところである。
 しかしながら、一方でホームレスの高齢化傾向や路上生活期間の長期化傾向が進んでおり、対策事業利用者が再度、路上生活に戻ってしまうケースも増加している。
 また、ホームレスの他県から東京23区への集中傾向は、依然として後を絶たず、公園施設の夜間巡回監視などに継続して取り組むことが必要である。そこで、下記の通り要望する。

  1.  東京都は、東京23区を包括する広域自治体として、問題の共通認識と課題解決に向けた都区共同事業の取り組みを推進するため強力なリーダーシップを発揮すること。
  2.  特別区のホームレス対策が、ホームレス人数の多少、安価な住宅や宿泊施設の偏在、処遇の困難性や費用問題などから特定の区に偏ることのないよう都は積極的な調整・助言を行うこと。
  3.  路上生活者(ホームレス)への就労支援対策の拡充を図ること。
  4.  路上生活者(ホームレス)への住居確保支援対策の拡充を図ること。
  5.  都立公園・隅田川テラスなどの管理を充実させ適正に行うこと。
  6.  ホームレス問題は、第一義的には国がその責務を果たすべき問題であるため、国に対して、ホームレス問題の抜本的解決に向けた総合的な対策及び路上生活者の東京23区への集中傾向対策を講じるとともに、都区共同の路上生活者対策事業についても、必要かつ十分な財政援助を行うよう強く働きかけること。

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3 特別区都市計画交付金の拡充

(提案区:台東区・目黒区)

 特別区における都市計画事業の財源は、都市計画交付金の他、都区財政調整の基準財政需要額で算定されている。
 しかし、過去、特別区の都市計画事業の進捗に対して都区財政調整の配分割合を引き上げたことはない。特別区が行う都市計画事業の拡大は、都区財政調整の原資を圧迫することになる。
 都市計画交付金は、本来、基礎自治体が行う都市計画事業の財源である都市計画税が特別区の区域では都税とされている中で、特別区が行う都市計画事業の財源を確保する観点から設けられているものである。
 この趣旨を踏まえ、特別区が行う都市計画事業の財源として、実質的な財源措置がなされるよう、次の改善を図ることを求める。

  1.  都市計画税が原資であることから、都区の都市計画事業の分担や事業実績を明らかにし、都市計画税を都区双方の都市計画事業の実績に見合った形の配分とすること。
  2.  都市計画公園整備事業における1ha(ヘクタール)以上の面積要件の撤廃等、交付対象事業や面積要件など限定基準を設けることなく、全都市計画事業を交付対象とすること。
  3.  現在、同交付金に適用されている交付率の上限の撤廃や、実績と乖離して算定されている工事単価を引き上げるなど、適切な改善を図ること。

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4 高齢福祉の充実(特別養護老人ホーム・地域密着型サービスなどの介護サービスの基盤整備)

(提案区:目黒区)

 特別養護老人ホーム、地域密着型サービス(認知症高齢者グループホーム、小規模多機能型居宅介護)などの施設整備に対する補助制度における補助単価・補助率の引き上げを要望する。
 また、都の所有地の活用を進め、国の所有施設で移転予定跡地の取得や、借り上げ地を区に提供すること、用地取得費に対する補助制度を創設することを要望する。

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5 用途地域等の都市計画決定権限の区への移譲についての要望

(提案区:大田区)

 先般、政府による地域主権戦略大綱が示され、その中で一定の都市計画決定権限を市町村に移譲する方針が示されたが、このうち三大都市圏等における用途地域等の都市計画については、特別区のみを除くこととされている。
 用途地域等に関しても、地域の考えを反映させることが重要であると考えている。
 今後速やかに、事務経費等の財源措置も含めて、区に用途地域等の権限を移譲する方向で都区双方による建設的な協議が行われることを要望する。

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6 広域的な地域防災対策の推進を求める要望

(提案区:江東区)

 現在、我が国の災害対策は防災基本計画及び地域防災計画に則って行われている。地震の多い我が国にとって、この計画は非常に重要であり、いつ発生するかわからない災害に対して継続的に準備しておく必要がある。
 各自治体において、地域防災計画の策定が義務化されており、その目的は住民にとって一番近い基礎自治体が、その地域の特性を踏まえた計画を作ることにある。
 しかしながら、特別区は特に人口密集地であり、夜間人口と昼間人口の差も大きく、その対策は特別区ごとで行うことはできず、加えて、帰宅困難者・がれき処理・医療体制等について三多摩地区や近隣県との事前調整を行ったうえで広域的な防災計画を策定する必要がある。
 また、地域に根差した各特別区における消防団等との連携も重要であり、それらの活動支援も含めて拡充していく必要性がある。
 そこで、東京都が現在定めている地域防災計画をより充実させ、各特別区の行政、消防団等とのさらなる連携や活動支援を行うための予算措置を要望する。

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7 鉄道立体化事業の一層の推進を求める要望

(提案区:葛飾区)

 鉄道と道路の平面交差は地域の分断や、交通渋滞、騒音、排気ガスによる環境悪化など地域活動や市民生活にさまざまな問題を引き起こしており、都市における社会問題となっている。
 東京都は、平成16年度の踏切対策基本方針の中で、京成本線(高砂駅〜江戸川駅間)を「鉄道立体化の検討対象区間」とし、平成20年度には、新規着工準備採択を目指す「事業候補区間」5区間の一つに位置づけ調査を進めているが、その間にも、踏切事故により尊い人命が失われるなど、踏切解消に向けた一層の推進が強く望まれている。
 さらに、本年7月の成田スカイアクセスの開通に伴い、都内沿線の踏切の遮断状況の悪化も懸念されている。
 国際都市東京が、世界基準の空港アクセスの利便性と安全性を実現するためには、鉄道網の整備に併せた連続立体交差化は避けて通れない緊急な課題である。
 よって、下記事項の推進を強く要望する。

  1. 鉄道の連続立体交差事業の早期進捗を目指し、立体交差事業予算を拡大し、「事業候補区間」の早期事業化に取り組むこと。
  2.  鉄道立体化の検討対象区間において、事業の早期着手が可能となるよう国の連続立体交差事業の制度拡充に合わせた区への財政的支援制度の拡充を図ること。

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8 児童相談所の増設等機能強化に関する要望

 平成20年度に東京都の児童相談所で対応した児童虐待相談対応件数は、2,339件(速報値)で前年度と比べ若干減少したものの、依然として全国的に見ても高水準にあり、虐待を受けた児童が死亡する事件も、なお続いている。
 こうした事態に対応するため、児童虐待防止法が改正され、子どもの保護に係る児童相談所の権限が強化されるなどの体制整備が図られたところであるが、本年1月、区部において父親の暴行により7歳児が死亡する痛ましい事件が発生した。
 今回の事例では、児童相談所を含め地域の関係機関の連携が必ずしも十分ではなかったことが指摘されている。
 児童相談所は、地域において子どもの生命や安全・安心を守る強力な砦となるものである。児童虐待のケースにおいて、最悪な事態を回避するための立入調査や一時保護などの行政権限を持つ児童相談所という後ろ盾が有機的に機能してこそ、地域において具体的なケース管理も適切に行われる。
 児童相談所が取り扱う相談・援助業務は、児童虐待に関する相談のみならず、非行相談など多岐にわたるが、近年の児童虐待問題の増加、顕在化に伴い、児童虐待への対応等がほとんどを占めている状況にあり、職員の業務が過重となっているのが実情である。
 よって特別区議会議長会は、児童虐待防止対策のより一層の充実強化を図るため以下要望する。

  1.  現在、東京都区部では7箇所の児童相談所(センターを含む。)で全地域を担当しているが、さらに地域の実情に応じた適切で具体的な対応を図るため、児童相談所の増設を含む児童福祉司等専門スタッフの充実や一時保護所の拡充など機能強化を早急に図ること。
  2.  児童相談所機能をこれまで以上に強化するとともに、特別区、学校及び警察等関係機関との連携を密接に行い、その役割を十分に果たすこと。

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9 区立小中学校教職員の人事権移譲等

(提案区:新宿区・台東区・品川区)

 昨今、教育に関するニーズの多様化や山積する喫緊の課題への対応など、義務教育制度そのものに対する見直しの必要性が叫ばれている。
 特に、学校が家庭と地域とより連携し、「開かれた学校」運営を行っていくことが求められている。また、教科指導のみにとどまらず、社会教育や人間教育の観点からも、学校が果たすべき役割への期待は大きくなっている。
 現在、小中学校の教職員の人事権は政令指定都市を除いて都道府県にある。教職員は都道府県単位の地域内での異動となるため、市区町村への帰属意識をもてない状況である。また、地域の実情に応じた特色ある教育行政を展開するための権限と責任の明確化や一体化が図られないなど、様々な課題があり、人事権移譲は、長い間、懸案事項となっている。
 地方分権改革推進会議の意見を受けて、東京都教育委員会も給与の負担と合わせて人事権の区市町村への移譲を表明し、特別区長会も人事権移譲について国へ要望を行っている。
 こうした中、先般文部科学省から教員人事権については、条例による事務処理特例制度で移譲可能であるとの見解が示されたところである。今後とも、地域の教育力を活かしながら、義務教育の活性化を図り、教育活動の成果を着実に上げていくため、以下要望する。

  1.  学級編制基準及び教職員定数の決定権限とこれに伴う給与負担等必要な財源を特別区に移譲するよう国に法律改正等を働きかけること。
  2.  現状でできることとして少なくとも教員の加配を充実し、その活用については現場の判断で学級規模の縮小等にも柔軟に対応できるようにすることを要望する。

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10 学校教育の充実に関する要望

(提案区:台東区・大田区)

 小中学校等における学校教育の充実を図るため、次の方策を講じるよう要望する。

  1.  特別区が少人数学級をはじめとした弾力的な学級編制を行うことが可能になるよう、(1)現在東京都において段階的に小1・小2・中1の各学年について実施している教員加配の制度を拡充し、各区市町村がその裁量によって加配教員を担任などに広く活用できるようにすること。(2)平成22年度から3年間とされている小1問題・中1ギャップの予防・解決のための教員加配の制度を、平成25年度以降も継続すること。
  2.  教員の負担軽減、人材育成及び人材確保対策として、(1)教職員定数配当基準の見直し、(2)保護者等からの強い要望(いわゆるモンスターペアレンツをはじめとしたクレーム)対応への専門家等の人的支援、(3)教員特殊業務手当を勤務実態に合わせた適正な額へ改善を図ること。
  3.  知的障がい、機能障がいに加え、最近増えている発達障がいを持つ子どもへの支援するため、専門性の高い指導員配置など、現場を直接支援する体制を拡充すること。
  4.  外国人児童生徒に対する対策として、(1)教員の日本語加配制度のさらなる充実、(2)各区で実施している児童生徒への日本語サポータ等指導員配置制度への財政的支援又は東京都による各校への配置、(3)教員と保護者との意思伝達が円滑にできるようにするための母国語が話せる専門家の配置を行うこと。
  5.  所得格差と学力格差の是正対策として、家庭の経済力に関わらず、児童・生徒に平等に学習の機会を提供し、格差の固定化や世代間の連鎖につながらないようにするため、学力に課題のある地区・学校に対し、放課後等の時間における講師の派遣制度の実施又は現在各区で実施している事業に対する財政支援を行うこと。
  6.  ICT教育をとりまく環境整備のため、(1)ICT教育に必要な教材及び機器導入及び維持にかかる経費に対する補助制度の充実を図り、(2)教員に対するICT教育に関する研修制度の充実及び各自治体において実施する、導入機器の操作指導に関する研修への財政支援を行うこと。

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