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要望活動・決議

○平成23年度国の施策及び予算に関する要望(平成22年8月23日)

1 保育待機児童解消に向けた自治体支援

提出先:厚生労働大臣
(提案区:港区・新宿区・台東区・世田谷区・江東区)

 女性の社会進出とともに、厳しい経済情勢と雇用環境のもとで、子どもを預けて働かなければ生活できない事態が子育て世帯に広がっている。保育所は、親の就労、子どもの生活と成長を保障する場としてなくてはならない施設である。
 保育施設の増設は喫緊の課題となっている。各区とも様々な手法を用いて待機児童解消に取り組んでいるが、さらなる対策が求められている。
 しかし現状では、平成16年、国が公立保育所運営費補助を一般財源化したことにより、自治体財政が厳しいもとで多くの自治体で保育予算を減らさざるを得ない状況となっている。
 待機児童解消のために公立保育所を整備したくても、土地取得費、建設費、運営費をすべて自治体の持ち出しでは、着実な整備は困難である。
 加えて、地価が高く、人口が集中している大都市部の自治体にあっては、施設用地の確保がきわめて難しい。
 国が進めようとしている規制緩和による詰め込みでは、真の待機児童解消にはならないことは明らかである。国は、早急に待機児童を解消し、子どもの豊かな発達を保障し、国民の多様な保育要求に真摯に応えていく責務がある。
 よって、以下について要望する。

  1. 公立保育所整備のための土地取得費への補助制度の創設及び一般財源化された公立保育所の運営費、建設費への国庫負担を復活すること。
  2. 新成長戦略において、国有財産活用の方針が示されたが、今後、活用可能な国有財産に関する情報を速やかに提供する仕組みを整備すること。
  3. 区に対する国有地(相続税などの物納物件も含む)の優先的な払い下げ又は貸与等といった土地の優先確保に対する支援策を講じること。
  4. 国有地を活用する場合には、その使用目的の緊急性及び公共性に鑑み、無償譲渡、無償貸付を含め物件賃借料、取得費、既存公有施設の改修経費補助など、区の財政負担について充分な支援措置を講じること。
  5. 私立保育園に対する運営費補助の拡充や、保育士等職員の確保・定着を促進するための人件費補助等、保育に関わる予算を大幅に増額すること。

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2 子宮頸がん予防ワクチンの公費負担を求める要望

提出先:厚生労働大臣・総務大臣・財務大臣
(提案区:品川区・渋谷区)

 子宮頸がんを予防するワクチンが我が国においても承認され、接種が可能となったところである。
 女性特有のがんである子宮頸がんによって、日本では年間1万5000人が罹患し、3500人が死亡していると推計されている。
 この子宮頸がんは「検診と予防ワクチン接種のセット」でほぼ100%予防できるとされ、10代前半の女児へのワクチン接種が最も効果的とされているが、掛かる費用が高額なため日本での受診・接種率は非常に低い現状である。
 よって、国においては、全ての女性を対象に公費負担による子宮頸がん予防ワクチンの接種を早期に実現すること。

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3 多床室の特別養護老人ホーム建設にも補助金を支給すること。建設用地の確保のため、国有地の無償譲渡、無償貸付、低廉な価格での払い下げ等を行うこと

提出先:厚生労働大臣
(提案区:港区)

 全国で42万人、東京都では4万3,000人にものぼる特別養護老人ホームの待機者がいる。
 港区でも6番目の特別養護老人ホームが4月に開設されたが、200床に対して、約600人が申し込むなど、依然として特別養護老人ホームへの入所希望者は、増え続けている。特別養護老人ホーム建設の国の斟酌基準が、実態に合わないことは明らかである。
 また、国の補助金支給対象が個室のみになっているため、所得の低い人が入所できない状況を招いている。
 さらに都心区は、用地確保がままならず、用地があっても土地価格が高額なため、建設が進まないのが実態である。
 介護者の高齢化など、在宅での介護には限界があり、特別養護老人ホームの整備は緊急課題であり、次のとおり要望する。

  1. 多床室の特別養護老人ホーム建設にも補助金を支給すること。
  2. 建設用地の確保のため、国有地の無償譲渡、無償貸付、低廉な価格での払い下げ等を行うこと。
  3. 土地取得の補助金制度を創設すること。

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4 子どもたちの命を守るため、ヒブワクチン及び肺炎球菌ワクチンへの公費助成と、定期接種対象疾患(一類疾病)に指定すること

提出先:厚生労働大臣
(提案区:港区)

 細菌性髄膜炎は、乳幼児に重い後遺症を引き起こしたり、死亡に至る恐れが高い重篤な感染症で、その原因の75%がヒブ(Hib=ヘモフィルスインフルエンザ菌b型)と肺炎球菌によるものである。細菌性髄膜炎は、早期診断が困難なこと、発症後の治療には限界があることなどから、罹患前の予防が重要で、Hibや肺炎球菌による細菌性髄膜炎については、乳幼児期のワクチン接種により効果的に予防することが可能である。
 世界保健機構(WHO)もワクチンの定期接種を推奨しており、既に欧米、アジア、アフリカなど100カ国以上で導入され、90カ国以上で定期予防接種とされており、こうした国々では発症率が大幅に減少している。
 日本においては、世界から20年遅れてHibワクチンが平成20年12月に販売開始となり、小児用肺炎球菌ワクチン(七価ワクチン)も欧米より約10年遅れて昨年10月に国内承認され、今年2月から任意接種が開始されている。
 しかしながら、医療機関においてワクチン接種が可能となっても、任意接種のため費用負担が大きく、公費助成や定期接種化などの子どもたちの命を守るための早急な対策が必要であり、次のとおり要望する。

  1. Hib重症感染症予防ワクチン及び小児用肺炎球菌ワクチンに対する定期接種化を実施すること。
  2. ワクチンの安定供給の手立てを取ること。

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5 介護予防事業における特定高齢者把握事業の見直しに関する要望

提出先:厚生労働大臣
(提案区:墨田区)

 特定高齢者把握事業は、主に要介護状態等となるおそれが高い虚弱な状態にあると認められる高齢者を把握するために実施されているものである。しかし、大都市部においては、特定健康診査と同時に行われることが多いため、その把握率が健康診査の受診率(約55%)に影響されやすいこと、生活機能評価に要するコストが高いことや特定高齢者数に比して、著しく低い介護予防事業への参加率などの課題がある。
 高齢者人口が約51,000人の墨田区では、特定高齢者把握事業に年間約1億円の費用を投入し、約6,000人の特定高齢者を把握してきたが、介護予防事業への参加人数は、わずか300人程度にすぎないため、費用対効果が著しく低い事業との認識が広まっている。
 介護予防事業は、高齢者が地域において、自立した日常生活を営むことができるように支援することが目的であるため、特定高齢者のみを重点において事業を展開するのではなく、地域において、多くの高齢者が参加できるように事業展開を図ることが、事業の趣旨に沿うものであると考える。
 よって、今後の事業展開にあたっては、特定高齢者の把握に莫大な労力と費用をかけるのではなく、地域において、より多くの高齢者が介護予防事業に参加できるような仕組みづくりに重点を置くように見直しを要望する。

※ 本文にある「特定高齢者」は、地域支援事業実施要綱の改正(H22.8.6)により、「二次予防事業の対象者」に名称変更されました。

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6 中小企業支援策の強化を求める要望

提出先:厚生労働大臣・経済産業大臣
(提案区:江東区)

 世界的な経済危機の影響は、東京の企業の99%を占める中小企業を直撃し、極めて厳しい環境が続いている。国は資金繰り支援などの支援策を講じてはいるが、中小企業経営の安定化を図り、日本経済の成長の担い手とするまでには至っていない。
 今後も人材の高齢化など、中小企業を取り巻く状況は一層厳しくなるものと予想されるが、中小企業は地域の活力の源泉であり、新規の雇用創出にもつながることから、現在の中小企業の置かれた状況が改善される実効性のある積極的な支援策が急務となっている。
 よって、国に対して、ものづくり企業に対する支援の創設や転廃業支援の強化など、新たな中小企業のビジネスチャンスの創出策の実施を強く要望する。

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7 区立小中学校教職員の人事権移譲

提出先:文部科学大臣
(提案区:台東区・品川区・世田谷区)

 昨今、教育に関するニーズの多様化や山積する喫緊の課題への対応など、義務教育制度そのものに対する見直しの必要性が叫ばれている。
 特に、学校が家庭と地域とより連携し、「開かれた学校」運営を行っていくことが求められている。また、教科指導のみにとどまらず、社会教育や人間教育の観点からも、学校が果たすべき役割への期待は大きくなっている。
 現在、小中学校の教職員の人事権は政令指定都市を除いて都道府県にある。教職員は都道府県単位の地域内での異動となるため、市区町村への帰属意識をもてない状況である。また、地域の実情に応じた特色ある教育行政を展開するための権限と責任の明確化や一体化が図られないなど、様々な課題があり、人事権移譲は、長い間、懸案事項となっている。
 地方分権改革推進会議の意見を受けて、東京都教育委員会も給与の負担と合わせて人事権の区市町村への移譲を表明し、特別区長会も人事権移譲について国へ要望を行っている。
 こうした中、先般文部科学省から教職員の任命権については、条例による事務処理特例制度で移譲可能であるとの見解が示されたところである。
 今後とも、各区の地域特性や教育方針を理解し、子ども達への深い愛情と区への帰属意識を持つ教員を長期的視点にたって育成し、また各区の実情・ニーズに合わせた独自の教育施策を推進していくためには、教職員の任命権とともに教職員定数・学級編制基準の決定権移譲が必要である。
 このため、学級編制基準及び教職員定数の決定権限とこれに伴う給与負担等必要な財源を特別区へ移譲することを要望する。

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8 幼稚園・学校教育の充実に関する要望

提出先:文部科学大臣
(提案区:台東区)

 幼稚園・小中学校等における教育の充実を図るため、次の方策を講じるよう要望する。

  1. 公教育制度の充実による格差社会の是正
     教育制度を抜本的に見直し、公費負担を増やし教育の機会均等を保障して格差社会を是正すること。
  2. 優秀な人材の確保・養成
     教育を取り巻く環境の変化に即応して教職課程を見直し改善を図ること。また、処遇の改善や負担の軽減を図り、優秀で多様な人材を確保しやすくするための手立てを講じるとともに教員が教職生活全体を通じて、自らの資質・能力の向上を保障する仕組みを構築すること。
  3. 就学前教育の一層の充実
     幼児に対する就学前教育を一層充実するため、担当組織や指導体制を一元化し、幼児教育共通コアカリキュラムを作成するとともに、公私立の保育園・幼稚園の教育環境整備に要する財政負担を軽減し、小学校への円滑な接続を図ること。
  4. 教育環境の充実
     特別支援教育や日本語指導並びに文字を認識することが困難な児童生徒のための体制整備及びICT機器の整備など教育環境整備に対する財政負担を軽減すること。

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9 用途地域等の都市計画決定権限の移譲

提出先:国土交通大臣
(提案区:品川区)

 用途地域は、既成市街地の機能更新等を効果的かつ円滑に進めるため都市計画事業の進捗状況に応じ、適宜適切に見直しを行うことにより、地区の課題にきめ細かく対応し、地域の特性に応じた市街地像を実現するため、必要な事項を定めている。
 このたび政府による地域主権戦略大綱が示され、その中で一定の都市計画決定権限を市町村に移譲する方針が示されたが、このうち三大都市圏等における用途地域等の都市計画については、特別区のみを除くこととされている。
 東京大都市地域の一体性の確保は、都市計画区域の整備、開発および保全の方針といった自治体の区域を超えた広域計画により十分確保されている。これらの上位計画に基づき定められる用途地域の指定権限を特別区に移譲しても都市の一体性を損なうことにはつながらない。
 地域のことは、地域に住む住民が合意の上で責任をもって決める体制が必要であり、基礎自治体である特別区に各種の権限を移譲すべきであることから、都市計画決定権限の特別区への移譲を強く要望する。

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10 鉄道の連続立体交差事業の安定的な財源措置を求める要望

提出先:国土交通大臣・総務大臣・財務大臣
(提案区:足立区)

 「開かずの踏切」による事故の危険性と地域の分断を解消するには、抜本対策である鉄道立体化の早期実現が不可欠である。
 従来、都道府県等が事業主体であった連続立体交差事業に、政令指定都市、特別区が事業主体となることができるようになったが、鉄道立体化には多額の経費が必要であり、国や都の財政支援なくして事業実施は不可能な状況である。
 よって、国会及び政府に対し、鉄道の連続立体交差事業の財源を安定的、継続的に確保するよう強く要望する。

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