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要望活動・決議

○国の平成21年度施策及び予算等に関する要望(平成20年8月18日)

1 介護・福祉労働者の待遇改善等を求める要望

要望先:厚生労働大臣

 高齢者や障害者の介護・福祉サービスが、いま深刻な人材不足に直面し大きな社会問題になっている。特に、介護保険サービスに従事する介護労働者については、高齢社会の進展などに伴い、今後10年間で40万人から60万人の人材確保が必要とされていることから、介護労働者の不足は、まさに介護保険制度の根幹を揺るがす問題である。また、障害者福祉分野においても人材確保が不可欠となっている。
 このままでは地域の高齢者介護・障害者支援の体制に著しい支障が出かねない状況である。
 よって、介護・福祉サービスにおける深刻な人材不足を打開し、介護・福祉労働者が仕事に誇りを持ち、安心して暮らせるよう、下記事項の早期実現を強く要望する。

1. 介護・福祉労働者の給与水準の実態を把握し、是正策を早急に検討すること。その上で、キャリアと能力に見合った給与体系となるよう国庫負担金の増額を含め介護報酬のあり方を見直し、次期介護報酬改定で適切な措置をとること。その際、介護報酬の地域間格差を調整する地域係数を、公務員の地域手当に準じ特別区は18%とし、都市部の実情に見合ったものに改定するとともに、被保険者の負担している保険料の水準や利用者負担への影響抑制に十分留意すること。
2. 人権を守る仕事にふさわしい身分保障と労働条件の確保に資する観点から、正規職員を中心とした雇用形態の促進を支援するとともに、非正規職員に対する賃金を始めとした適切な労働条件を整備すること。
3. 採用時およびキャリアに対応した研修機会の充実など、介護・福祉労働者の職場定着のための支援や、事業所の労働環境に関する情報開示など、待遇改善のための総合的な取り組みを進めること。
4. 介護・福祉労働者が安全でゆきとどいたサービスが提供できるよう、高齢者福祉および障害者福祉施設などの職員配置基準を利用者の実態に即し、必要な見直しを行うこと。

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2 介護保険制度の改善 −介護報酬の地域係数是正の要請−

要望先:厚生労働大臣

 現在、東京における高齢者介護の現場は地方に比べて、深刻な人材不足に陥っている。その結果、利用者に対するサービスの質の低下やサービス自体が空洞化するなどの悪影響が生じている。その原因は、介護報酬が低いために、介護職等の給与が都内における他の産業の賃金水準と乖離しているからである。
 介護サービスを経営する際に、最もかかる費用は賃金、福利厚生などの人件費である。ついで、地代や建物賃料などの不動産関係費、食費、交通費などである。例えば、全国平均を100とした場合、東京23区の賃金指数は120.3であり、最も低い地方との比較では40ポイント近い開きがある(厚生労働省調査)。また、事業に必要な建物や災害に備え職員住宅を借りる際の賃料も、東京を100とした場合に、神奈川県79.5、大阪府65.9であり、最も低い地方とでは60ポイント以上の開きがある(総務省調査)。
 介護報酬は、全国一律の基準や単位で設定されているため、地域によってサービスに格差が生じないように、こうした費用の地域格差を勘案して作られたのが地域係数である。しかし、現在の地域係数は、最高率の大都市部でも施設サービス系4.80%、在宅サービス系7.20%と、地方と大都市の人件費や物価の地域格差を全くと言っていいほど反映していない。
 介護報酬の地域差の勘案方法については、当時の医療保険福祉審議会において「制度創設時には、国家公務員の調整手当の級地区分を基本としつつ、今後、必要に応じ、客観的な指標等を踏まえ、必要な補正を加えて用いることが適当である」と答申されている。平成17年4月、人事院勧告により公務員の給与構造の改革が行われ、従来の調整手当を廃し地域手当を創設している。地域手当は、都市と地方の賃金水準の差を踏まえ、賃金水準の高い都市部に勤務する職員に対して、その水準を勘案して支給するもので、東京23区は、支給率が全国最高の18%とされている。
 こうした公務員給与の見直しを踏まえれば、介護報酬における地域係数が据え置かれていることは、妥当性を欠くと言わざるを得ない。加えて、大都市ほど人件費の占める割合が高いことや(東京都社会福祉協議会調査)、人件費以外の要素を全く反映していない点などにおいても課題がある。
 したがって、地域係数の算出に当たっては、人件費率による補正を行わずに公務員の地域手当をそのまま適用することとし、地域係数の最高値は地域手当の最高値(1級地)である18%とするよう要請する。
 今後、高齢化が急激に進むのは大都市である。とりわけ東京の増加数は全国一で、平成27(2015)年には82万人が増加する。これに伴い介護需要も急増する。待ったなしの対応が求められているのである。

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3 子ども医療費助成制度の創設を求める要望

要望先:厚生労働大臣

 わが国は本格的な少子高齢社会へと移行し、このまま少子化が進めば、人口構造にひずみを生じさせ、わが国の社会・経済に深刻かつ多大な影響を及ぼすものと懸念されている。
 少子化の背景の一つとして子育てに伴う経済的負担の大きさが挙げられるが、国においては医療費の自己負担2割の対象範囲を義務教育就学前まで拡大するなど、一定の対策に取り組んでいるところである。
 こうした中、子ども医療費については特別区はもとより全国的にも多くの自治体で助成制度を実施し、子どもの健全育成と児童福祉の向上に努めてきたところであるが、自治体間の制度内容の違いによりサービス内容に格差が生じており、また、現物給付方式による国庫負担金の減額は財政運営上の支障となっている。
 子どもの健康には、病気の早期発見と早期治療、治療の継続が大切である。そのため、安心して子供を産み育てられる社会環境の形成を目指し、国において制度を構築し、医療を必要とする子どもに適切に医療が提供される体制を整備することが必要である。
 よって、国の制度として、乳幼児および義務教育就学児医療費助成制度の創設を強く要望する。
 また、制度創設までの間、地方単独による医療費給付事業を現物給付で実施した場合に行われる国民健康保険国庫負担金減額調整措置の廃止を合わせて要望する。

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4 医療制度改革に伴う基準病床数の確保等に関する要望

要望先:厚生労働大臣

 現在、わが国では、急速な少子高齢化、国民生活の意識変化などが進む中で、医療を取り巻く環境は大きく変化している。
 こうした中、国は国民皆保険を堅持し、医療制度を将来にわたり持続可能なものとしてゆくため、平成18年6月に医療制度改革を行った。
 改革の中で医療法が改正され、都道府県では新たに第4次の医療計画を策定したところである。しかしながら、この中で、基準病床数の算定が従来の医療圏を中心とする方法と変わらなかったところから、大都市においては適正な病床数が確保できないという状況が生じている。
 流入患者・流出患者数について十分な配慮がされず、また高度医療を提供する大規模病院が集中する大都市では、基準病床数の算定に際し、都道府県の裁量の余地がないことが、住民医療サービスの低下を招くことになっている。
 特に今後、高齢者の急増だけでなく若い家族層の急速な流入が見込まれる特別区では、二次保健医療圏の適正な病床数や医師の確保が困難になることが危惧されている。
 よって、医療の必要度の高い地域への病床数確保対策に努めるとともに、大都市の実情に即した医療ニーズへの対応を強く要望するものである。

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5 地方分権改革推進委員会第1次勧告の趣旨に則った分権改革の速やかな推進

要望先:総務大臣

 平成20年5月28日に出された地方分権改革推進委員会第1次勧告の趣旨に則り、国は「基礎自治体優先の原則」「補完性の原理」を基本に、地方に対し実のある地方分権改革を速やかに実施すべきである。
 少子高齢化、グローバル社会における地域間競争、国家規模の財政課題等を抱えた中で、今後も持続可能な日本社会の形成と発展のためには、時代状況に見合った国と地方との役割分担の見直しとその実施が喫緊の課題である。第1次勧告で示された都市計画決定、福祉分野、教育分野等の各分野における地方への権限移譲とともに、具体的な配分目標値をもった税源移譲の実施を強く求める。
 国は「地方自治の本旨」の立場にたち、時代にふさわしい国と地方の役割分担のシステムづくりに取り組み、地方が自治立法権、自治行政権、自治財政権の三つを備えた完全な自治体たるため、地方分権改革に積極的であることを要望する。

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6 区立小中学校教職員の人事権移譲

要望先:文部科学大臣

 地方分権改革会議の意見を受けて、東京都教育委員会も給与の負担と合わせて人事権の区市町村への移譲を表明し、特別区長会も人事権移譲について国や都へ要望しているところである。
 区立小中学校教職員の人事権移譲が実現されることにより、区が自らの意思決定における主体性をもって地域の実情に応じた学校教育を推進していくことが可能となり、区民ニーズに的確に応える点での効果も期待される。
 特別区が地域の実情に応じた学校教育を推進できるよう区立小中学校教職員の人事権及び給与負担に伴う必要な財源を特別区へ移譲することを要望する。

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7 放置自転車の解消に関する要望

要望先:国土交通大臣

 放置自転車の主な発生原因は、駅利用者による違法な駐輪であり、これが駅周辺に大量発生し深刻な社会問題となっている。こういった中で、自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律(以下「自転車法」という。)は、通勤・通学など長時間にわたる駐輪需要を発生させる鉄道事業者については、自転車等駐車場の設置への積極的な協力、という努力義務を課しているだけにすぎず、原因者である鉄道事業者の法的責務については不明確になっている。
 そこで、国に対して下記のとおり要望する。

1. 鉄道事業者が自転車駐車場の設置に積極的に取り組むよう、鉄道事業者の取り組みを促進するための施策を推進すること。
2. 鉄道事業者に自転車駐車場の付置義務を規定するとともに、地方自治体が駐車場の整備を行う場合は、鉄道事業者に用地の提供等の負担を行うことを義務付ける方向で「自転車法」を改正すること。

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8 地球温暖化防止、ヒートアイランド対策の推進に関する要望

要望先:環境大臣

 近年、乾燥地域の拡大や氷河の後退、異常気象の頻発、海面上昇等、地球温暖化の影響によるものと指摘される事象が地球規模で顕在化している。20世紀の間に地球の平均気温は0.6℃上昇し、わが国の平均気温も1℃上昇した。最悪の場合、2100年には(18世紀の産業革命以前と比較して)6.4℃気温が上がり、88cm海面が上昇するとの予測もあり、地球温暖化防止に向けた取り組みが喫緊の課題であることは誰の目にも明らかである。
 このような状況下で、環境立国をめざす日本は、「京都議定書」の目標実現に向けて、温室効果ガス削減の中期目標を持つことをはじめ、「地球温暖化対策推進法」の着実な遂行が求められている。
 加えて、「環境立国」をめざすわが国が、サミット開催国として積極的に議論をリードするとともに、地球温暖化防止に向けた国民的取り組みを、より一層推進する責務があることは論を待たない。よって、以下のとおり要望する。

1. CO2削減のため、全国のライトアップ施設や家庭などが連携して、電力の使用を一定時間控えるライトダウン運動などの啓発イベントなどを一大国民運動として展開し、地球温暖化防止のために行動する機会の創出に取り組むこと。
2. 「チームマイナス6%」などの国民参加型運動の一層の普及促進を図り、国民運動に対する協賛企業の拡大や、エコポイント制度の普及促進に努めること。
3. 地方自治体が「地球温暖化対策推進法」に基づく地域推進計画を円滑に策定し、対策に取り組めるよう関係機関が持つ各種データ類や新技術等の情報提供が行われる制度の整備を行うこと。
4. 地方自治体の地球温暖化対策推進のために必要な財源措置を行うこと。

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9 携帯電話リサイクルの推進を求める要望

要望先:環境大臣

 レアメタルを含む非鉄金属はわが国の産業競争力の要とも言われており、その安定確保はわが国の産業にとって重要な課題である。近年、国際価格の高騰や資源獲得競争の激化により、その確保に懸念が生じている。
 貴重な鉱物資源をめぐるこのような状況を受け、資源エネルギー庁に設置された「資源戦略研究会」が平成18年にとりまとめた報告書「非金属資源の安定供給確保に向けた戦略」では、使用済み製品に使われたレアメタルの再利用推進が重視されている。なかでも普及台数が1億台を越えている携帯電話には、リチウム、希土類、インジウム、金、銀、などが含まれており、これらを含んだ使用済みの携帯電話は他のレアメタルなどを含む使用済み製品とともに「都市鉱山」として、適切な処理と有用資源の回収が期待されている。しかし、使用済み携帯電話の回収実績は2000年の約1362万台をピークに減少傾向が続いており、2006年には約662万台に半減している。回収率向上のための課題として、携帯電話ユーザーへのリサイクル方法の情報提供、携帯電話のリサイクル活動を行うMRN(モバイル・リサイクル・ネットワーク)の認知度向上、ACアダプター等の充電器を標準化することによる省資源化などが指摘されているところである。
 よって、国において使用済みの携帯電話の適正な処理とレアメタル等の有用な資源の回収促進を図るため、下記の事項について早急な対策を講じるよう強く要望する。

1. 携帯電話の買い替え・解約時においてユーザーに対して販売員からリサイクルの情報提供を行うことを定める等、携帯電話の回収促進のために必要な法整備を行うこと。
2. 携帯電話ユーザーに対する啓発、携帯電話回収促進につながる企業・団体の取組を支援する施策を行うこと。
3. ACアダプター等充電器の標準化や取り扱い説明書の簡略化等による省資源化を実現すること。
4. レアメタルなどの高度なリサイクル技術の開発に加え、循環利用のための社会システムの確立を目指すこと。

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10 治安対策の強化に関する要望

要望先:警察庁長官

 秋葉原で本年6月8日に発生した通り魔事件では、7人が死亡し、10人が負傷を負い、凄惨な事件現場が映像で報道され、全国を震撼させた。何の落ち度もなく、不条理にも命を奪われた被害者とその家族の無念さは、いかばかりかと多くの国民が心を痛めた。
 この事件のほかにも、本年3月に発生した土浦市での通り魔事件を初め、こうした凶悪事件は、司法の厳罰化の流れにもかかわらず根絶に至っておらず、むしろ増加傾向にあるのではないかと国民の間には不安が増幅している。
 残念ながら、世界で最も安全な国は、昔日のものとなってしまった。国民の安全を確保することは、国家の基本的条件である。そのため、国に対し次のとおり凶悪事件の発生を防止し、国民の安全と安心を確保する対策の強化を要望する。

1. 交番の適正配置を確保し、地域で起こる犯罪を未然に防ぐために警察官のより一層の増員を図ること。
2. 無差別殺傷事件の動機や犯行に及ぶまでの経緯などを究明し、有効な対策を講じること。

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