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要望活動・決議

○平成30年度東京都の施策及び予算に関する要望活動を実施

 8月7日、沖山仁会長(墨田区議会議長)をはじめ、役員議長及び提案区の議長計13名が都庁を訪問し、要望活動を行いました。

東京都知事への要望
 川澄俊文東京都副知事と面談し、沖山仁会長(墨田区議会議長)から東京都知事あての要望書を手渡しました。
 はじめに、沖山会長から9項目の要望事項について趣旨説明を行い、「いずれの要望事項も特別区にとって、緊急かつ重要な課題であるので、その実現に向けてご努力いただくようお願いしたい。」と要請しました。
 次に、参加した役員議長8名及び提案区の議長5名がそれぞれ要望内容の実現を求めて発言しました。
 川澄副知事からは、「要望の内容は私から知事に伝える。待機児童対策や鉄道連続立体交差事業の問題など、それぞれの区が抱える非常に切実な要望であると受け止めている。東京には子育てや環境、防災、治安など生活に密着した多くの課題が山積しているが、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会は成功させていかなければならない。都税収入については平成30年度の税制改正で地方消費税積算基準の見直しが検討されており、これにより都の財源が奪われるといった動きもあり、今後の減収リスクにも留意が必要である。いただいた要望については、このような状況を踏まえ、関係局とともに真摯に対応していく。」等の発言がありました。

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川澄副知事(右)に要望書を手渡す沖山会長

 

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要望活動に参加した各議長と川澄副知事(前列左から4人目)

 

1 保育待機児童解消に向けたさらなる支援の充実を求める要望

(提案区:品川区・世田谷区)

 特別区においては、就学前人口の増加傾向が続いており、保育需要はこれまで以上に高い水準で推移していくことが見込まれる。
 また、保育士不足のため、既存施設で定員を減らす事態も発生しており、保育士確保が喫緊の課題となっている。
 しかしながら、新たな供給がさらなる需要を掘り起こす傾向がみられることなどから、待機児童対策を一自治体で解決することは困難な状況である。
 早急に待機児童の解消を図るため、以下の事項について要望する。

1 保育施設の整備・運営等に関する支援及び保育の質と安全の確保の充実

  1. (1)認可保育所、地域型保育事業や認証保育所等の保育施設の整備に、さらなる財政支援を実施すること。
  2. (2)既存施設の定員拡大にさらなる財政支援を実施すること。
  3. (3)主に0歳から2歳までの子どもを受け入れるため、各区が地域の実情に応じて独自に取り組んでいる認証保育所・保育室等の認可外保育施設のより安定的な運営と子ども子育て支援新制度における認可化移行を促進する等、財政支援制度を拡充すること。
  4. (4)上記(3)と併せて、3歳から5歳の受け入れに特化した認可保育所が、日常的に円滑な保育士配置等ができるよう、財政支援等の経営安定化に資する措置を実施すること。
  5. (5)土地・建物の賃料補助や宿舎借り上げ支援事業等について見直し、20年程度の長期にわたる補助期間を設定すること。
  6. (6)都内小規模保育事業の運営や人材確保は非常に厳しい状況にあることから、小規模保育事業への財政支援を実施すること。
  7. (7)認可保育所の認可申請については、平成27年度から計画承認及び認可申請の際に児童福祉審議会の意見聴取が必要となったが、手続きのために開園が遅れることのないよう、区市町村と連携し、柔軟に対応すること。
  8. (8)保育施設の運営及び研修体制のチェックを強化する等、保育の質と安全を確保する仕組みを充実すること。

2 都有地等の活用促進に対する支援

  1. (1)都有地や都所有施設の提供も含め、活用可能な都有地等の利用促進に対する支援について一層の強化を図ること。
  2. (2)民間の土地が保育施設用地として提供された場合に、当該土地の固定資産税・都市計画税が5年間減免されることとなったが、期間を限定せず、保育施設の運営が存続している限り継続して減免の対象とすること。

3 民間保育士の処遇改善及び保育士の確保支援

  1. (1)保育士の確保とともに、処遇改善のためのさらなる財政支援を講ずること。
  2. (2)潜在的な保育士発掘への取り組みや区が独自に行う人材確保策に対して、より一層の支援を実施すること。

4 多様な保育施策の推進

  1. (1)幼稚園の預かり保育に対するさらなる財政支援を実施すること。
  2. (2)障害児保育や医療的ケアの必要な児童の保育への支援のさらなる充実を図ること。
  3. (3)病児保育の充実を図ること。
  4. (4)在宅子育て家庭に対する支援の充実を図ること。

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2 鉄道連続立体交差事業の一層の推進を求める要望

(提案区:墨田区・葛飾区)

 特別区内においては、朝夕のピーク時間帯に遮断時間が数十分にも及ぶような、いわゆる「開かずの踏切」が数多く存在し、踏切事故の発生による危険性やそれに伴って生ずる列車の遅延、交通渋滞の発生によって道路交通円滑化の大きな妨げとなっているほか、排気ガスによる環境悪化を招いている。また、鉄道により分断された地域では、経済活動や日常生活への影響など、深刻な課題を長年抱え、一体的なまちづくりが進まない状況にもなっている。
 こうした状況を改善する最も効果的な事業が、鉄道連続立体交差事業である。
 東京都は平成20年6月に7区間(現在は3区間)を鉄道連続立体交差事業の候補区間と位置づけて事業化に向けた調査を行っている。また、区では鉄道連続立体交差事業化について、これまで関係機関との継続的な検討を進めるとともに、地元住民組織等と鉄道連続立体交差事業に併せた総合的な駅周辺のまちづくりについての検討を重ねてきたところである。
 しかしながら、鉄道立体交差事業は都市計画事業であり、計画から完了まで莫大な事業費と長い期間を要することから、区施行での事業化は非常に難しい状況となっている。
 今後、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会や国際化・観光立国の推進を見据え、都市交通の整備促進や防災対応力の強化等、国際観光拠点としての機能充実が広く望まれているところでもある。また、首都圏空港アクセスの速達性・確実性の確保・改善に資する当該事業の早期推進が求められている。
 これらの趣旨を踏まえ、以下の事項について要望する。

  1. 1 事業候補区間の課題を解決し、早期に事業化を図ること。
  2. 2 鉄道連続立体交差事業が計画的かつ確実に促進されるよう必要な財源を措置すること。
  3. 3 区施行での事業化に対する技術的・財政的な支援制度を拡充すること。
  4. 4 「踏切対策基本方針」は、平成16年6月の策定から既に10年以上経過していることから、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を見据えるなど、現在の社会情勢に即した内容となるよう、早期に見直しを行うこと。
  5. 5 「踏切対策基本方針」に定める鉄道立体化検討区間20区間以外における区施行での事業化についても、20区間と同様に、支援制度の枠組みを構築すること。
  6. 6 鉄道高架化と車庫移転整備は、一体的な鉄道連続立体交差事業として、地域の実状にあった柔軟な財源措置をすること。

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3 児童相談所等の設置及び運営に関する支援を求める要望

(提案区:文京区・板橋区)

 核家族化や少子化などにより育児不安が広がっていることや、養育困難家庭の増加などにより、児童相談所の役割はますます重要となっている。
 平成28年6月に公布された「児童福祉法等の一部を改正する法律」において、特別区も政令による指定を受けて児童相談所を設置することが可能となった。現在、準備が整った区から順次、児童相談所の移管、設置に向けて検討しているところである。
 また、児童相談所の職員には、家庭における養育が困難な児童の保護や育成、家庭に対する支援や相談など、高い専門性が求められるが、現状でも、児童相談所において人材不足が指摘されており、各区が設置した場合に、人材の確保は大きな課題となることが予想される。
 これらの趣旨を踏まえ、以下の事項について要望する。

  1. 1 特別区が児童相談所及び一時保護所を迅速に設置するとともに、円滑に運営できるよう、必要な財源を措置すること。
  2. 2 児童相談所における専門職の人材確保や育成に対する支援を実施すること。

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4 都市計画交付金の拡充を求める要望

(提案区:目黒区)

 特別区都市計画交付金は、本来基礎自治体が行う都市計画事業の財源である都市計画税が、特別区の区域では都税とされている中で、特別区が行う都市計画事業の財源を確保する観点から設けられているものである。
 特別区都市計画交付金が都市計画税に占める割合はわずかで、特別区が実施している都市計画事業費を反映しているとはいえない状況である。区民から徴収している都市計画税の使途を明確にする必要があると考える。
 これらの趣旨を踏まえ、以下の事項について要望する。

  1. 1 都市計画税を原資として、都区双方の都市計画事業の実績に見合った配分となるよう、さらなる増額を図ること。
  2. 2 交付対象事業や面積要件など限定基準を設けることなく、全都市計画事業を交付対象とすること。
  3. 3 同交付金に適用されている交付率の上限撤廃や実績から乖離して算定されている工事単価を引き上げるなど、適切な改善を図ること。

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5 町会・自治会等が設置する防犯カメラについて補助制度の拡充を求める要望

(提案区:板橋区)

 町会・自治会等の地域団体が設置する防犯カメラについては、平成29年度は設置費に関しての補助率が引き上げられているところであるが、経常的経費となる維持管理費については依然として補助対象外であり、町会・自治会等の財政的負担は大きいままである。
 現在、資金難により防犯カメラの設置に取り組めない町会・自治会等もあり、地域により防犯対策の進捗状況にばらつきが生じてしまっているのが実態である。特に、維持管理等の経費負担を理由として、設置が進んでいない状況も見られる。
 不特定多数が通行する地域全体の防犯に寄与するカメラの設置及び維持管理費を、町会・自治会等に負担させることは現実的ではない。
 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けて都内の治安対策が急務の中、防犯カメラについては住民任せにするのではなく、設置、維持管理などハード面での施策は都が行い、町会・自治会等はパトロールや啓発活動などのソフト面に注力すべきである。オール東京で安全・安心なまちづくりを目指すために、下記の事項について要望する。

  1. 1 現在、東京都が補助対象としている、地域団体が設置する防犯カメラについては、都が設置するか、あるいは、設置及び維持管理費の全額を都が負担すること。また、これらについて早期の対応が困難な場合においても、現行制度に加えて、地域団体にとって負担の大きい維持管理費について早急に補助対象とすること。
  2. 2 東京電力(東京電力パワーグリッド株式会社)及びNTT東日本(東日本電信電話株式会社)等が所有する電柱に町会・自治会等が防犯カメラを設置した場合は共架料を免除し、あわせて防犯カメラ設置スペースの柔軟な確保を認めるよう各社に働きかけること。

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6 公共事業等における国産材のさらなる利活用の促進を求める要望

(提案区:江東区)

 平成22年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が制定され、公共建築物の木造化が推進されることとなった。また、平成28年に閣議決定された、新たな「森林・林業基本計画」では、本格的な利用期を迎えた森林資源を生かし、需要面においてはCLTや非住宅分野等における新たな木材需要の創出と、供給面においては、主伐と再造林対策の強化等による国産材の安定供給体制の構築を車の両輪として進め、林業・木材産業の成長産業化を図ることとされた。
 東京都においては、多摩地域で生育し生産された木材である、多摩産材の利用促進に取組んでおり、森林の適切な手入れにつながっている。
 しかし、木造化された公共建築物は少なく、国産材の利用も十分でない現状があり、林業経営も持続可能なレベルに至っていない。
 公共事業等における国産材のさらなる利活用を促進するため、下記の事項について要望する。

  1. 1 公共施設の木造化や、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の関連施設の整備における、国産材(多摩産材などの地域材)の利用をさらに推進すること。
  2. 2 森林認証・認証材の普及拡大に向けた対策を推進すること。
  3. 3 国産材(多摩産材などの地域材)の安定供給体制の確立、地球温暖化防止森林吸収源対策の推進等のため、国に対し、安定財源を確保するよう求めること。

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7 東京都建築安全条例に基づく長屋規制の見直しを求める要望

(提案区:足立区)

 現在、道路や避難経路の安全性を考慮しない多くの大規模長屋計画が予定され、建築工事が進められている。この状況は、震災時や火災時において長屋居住者や隣接住民の避難及び消火活動に困難をきたし、地域の安全を脅かしている。
 しかしながら、東京都建築安全条例には、準耐火建築物の長屋に対する戸数制限などの定めがなく、今後もこのような長屋が多数建築されることが懸念される。安全な長屋計画を誘導するためには、都条例の規定整備が不可欠である。
 これらの趣旨を踏まえ、以下の事項について要望する。

  1. 1 東京都建築安全条例を見直し、路地状敷地への長屋建築の規制や、長屋に対する戸数制限を設ける等、良好な住環境の整備を図ること。

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8 無料公衆無線 LAN(Wi-Fi)環境の整備促進を求める要望

(提案区:江戸川区)

 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けて、通信環境の整備、とりわけ無料公衆無線LAN(Wi-Fi)環境の整備は喫緊の課題となっている。
 観光庁が行った「平成26年度訪日外国人旅行者の国内における受入環境整備に関する現状調査結果」によると、旅行中最も困ったこととして、無料公衆無線LAN環境が30.2%と最も高く、特に公共施設や観光施設におけるWi-Fi環境の普及や利用手続きの簡便性の面での課題が指摘されている。
 また、政府は防災の観点から、2020年までに約3万か所のWi-Fi環境の整備を目指しており、空港や駅・鉄道、宿泊施設など人が多く出入りする場所には、民間での設置を働きかけている。
 東京都においても、外国人旅行者等が多く訪れる都立施設などにおいてWi-Fi環境を整備するなど、独自に取り組んでいるものの、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に向けて、一層の整備促進が必要な状況である。
 Wi-Fi環境の整備促進は、インバウンドのさらなる増加だけでなく、防災拠点となる公共施設等の災害時における通信手段の確保にも大きく貢献することから、以下の事項について要望する。

  1. 1 鉄道・バス等の公共交通機関や、ホテル・旅館等の宿泊施設などの民間施設に対するWi-Fi整備支援事業を一層拡大すること。
  2. 2 観光拠点や観光案内所におけるWi-Fi環境の整備を一層促進し、観光地の機能向上や利便性向上を図ること。
  3. 3 防災の観点から、避難所・避難場所である学校等の防災拠点や被災場所として想定される公園等の公的拠点へのWi-Fi環境の整備を行う特別区等に対して、財政的支援を実施すること。

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9 観光バス駐車場の整備に関する要望

(提案区:台東区)

 東京都は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて、都内を訪れる外国人観光客2,500万人を目標に掲げ、観光PRや旅行者の受入環境整備等、官民をあげたインバウンド施策を推進している。
 その結果、平成28年に都内を訪れた外国人観光客は前年比10%増、過去最多の約1,310万人となり、交通手段としての観光バスの利用も増加している。
 しかしながら、都内の観光地周辺では観光バスの乗降場所や駐車場が絶対的に不足していることから、路上駐車による交通渋滞や周辺住民とのトラブル、観光客の路上乗降における交通安全上の問題などが生じており、一自治体で解決することは困難な状況である。
 地域住民の安全安心な環境を守るとともに、観光客にとってより利便性の高い環境を整備するため、以下の事項について要望する。

  1. 1 観光バスの駐車場対策のため、都有地の優先的な活用の推進を実施すること。
  2. 2 観光バスの駐車場整備のための、財政的支援を実施すること。
  3. 3 観光バス駐車場問題の解決に向けた総合的な対策を講じるよう、国に対して強く働きかけること。

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