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要望活動・決議

○平成27年度国の施策及び予算に関する要望活動を実施

 8月20日、嶋崎秀彦会長(千代田区議会議長)をはじめ、役員議長等11名が厚生労働省及び国土交通省へ出向き、要望活動を行いました。
また、総務大臣、財務大臣、文部科学大臣への要望は、事務局から要望書を各省へ送付しました。

厚生労働大臣への要望
 三浦公嗣老健局長と面談し、嶋崎会長から要望書を手渡しました。
 はじめに、嶋崎会長から要望事項について趣旨説明を行いました。
三浦局長からは、「特養ホームについては、ニーズの高まりは理解しているので、施設整備が進むよう努力していく。介護従事者の処遇改善については、審議会で検討中であり、その結論を踏まえて対応していく。」などの発言がありました。

国土交通大臣への要望
 太田昭宏大臣と面会し、嶋崎会長から要望書を手渡しました。
 はじめに、嶋崎会長から要望事項について趣旨説明を行いました。
太田大臣からは、「戸開走行二重ブレーキの設置の義務化に関しては、研究していく。駅構内の2ルート目以降のエレベーター設置については、大事な問題であるのでよく検討させていただく。無料Wi-Fi、駅や街中のバリアフリーの問題については、意識して整備していく。いずれの要望も各区から出されている重要な問題であるので、よく検討させていただく。問題意識は共有している。」などの発言がありました。

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三浦老健局長(前列中央)に要望する各議長

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太田国土交通大臣に要望書を手渡す嶋崎会長と各議長

1 戸開走行防止二重ブレーキ設置の義務化を求める要望

提出先:国土交通大臣
(提案区:港区)

 2006年(平成18年)6月3日、港区の区民向け住宅「シティハイツ竹芝」においてエレベーターの扉が開いたまま上昇し、当時高校2年の男子生徒が挟まれて死亡するという痛ましい事故が発生した。すでに8年が経過したが、依然として原因究明が進まず、その後も同様の事故は後を絶たない。
 それは、扉が開いているときはエレベーターのかごが上下動しないようなブレーキが設置されていないためである。
 「二度と同じ事故を繰り返してはならない」との遺族の強い思いが、国を動かし、2009年(平成21年)に国土交通省は、建築基準法施行令を改正した。それにより、2009年以降に設置するエレベーターには、戸開走行防止ブレーキの設置が義務化された。しかし、既存のエレベーターは対象外とされたままである。
 毎日エレベーターを利用する人は何億人にもなるでしょうが、利用者には戸開走行防止のブレーキが設置されているのか、されていないのかを知らないまま乗降していることになり、いつ同様の事故に遭うかもしれない事態に置かれている。
既存のエレベーターに戸開走行防止ブレーキの設置を義務づけるよう、法改正を強く要望する。

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2 都市部における待機児童解消に向けた子育て支援対策及び少子化社会を支える施設整備を求める要望

提出先:厚生労働大臣
(提案区:新宿区・品川区・世田谷区・台東区)

 かつて大家族で担ってきた子育ては、核家族中心の現代では社会で担っていくシステムへと移行している。その中で、都心部への人口集中、社会経済状況の変化の影響等により、当面、保育需要は高い状態が継続するものと見込まれ、保育所の整備は最優先課題といえる。
 現在、保育所の建設を順次進めているが、地価の高さゆえにまとまった広さの土地確保は容易ではない。よって、緊急性の高い保育所の施設整備のための土地確保等さらなる対策が必要である。
 こうした中、特別区では、各区とも必要な措置を積極的に講じ、保育待機児童の解消に向けて計画的に取り組みを進めている。また国は、待機児童解消加速化プランにより、待機児童の解消を目指す計画を示している。
 しかしながら、都市部においては新たな供給がさらなる需要を掘り起こす傾向が見られることなどから、待機児童対策を一自治体で解決することは困難な状況にあるため、特別区に対する支援を強化する必要がある。 誰もが安心して子どもを産み育てることができるよう子育て支援対策及び少子化社会を支える施設整備について、次のとおり要望する。

  1. (1)子ども・子育て支援新制度の本格実施に向けて、本年度より「保育緊急確保事業」が実施され、認可外保育施設の認可化移行支援が総合的に行われることになるが、特別区および保育所等利用者に新たな負担が生じぬよう努め、円滑かつ着実な移行を進めるため、国からの財源措置を講ずること。また、新制度の本格実施後においても保育所整備の財源となっている「安心こども基金」の設置期間を延長する等、一層の充実に取り組むこと。
  2. (2)国有地の更なる活用とともに、既存建物の解体等、国が行う引き渡しに向けた手続きをできる限り迅速に行い、自治体がスピード感を持って整備を推進できるよう取り組むこと。
  3. (3)国有地を保育所整備等の福祉目的に使用する場合においては、自治体や社会福祉法人に無償若しくは減額貸付とし、国有地の貸付制度の見直しに取り組むこと。
  4. (4)未利用国有地の売却時の財政負担軽減策を講じるなど、関係省庁が連携し自治体を支援すること。
  5. (5)保育施設の整備や耐震補強工事等の一層の推進に向けた環境整備および保育士確保のための財政支援措置を講ずること。
  6. (6)産後ケアセンターを整備すること。
  7. (7)今後、国から地方への財源付与に際して、地方交付税不交付団体である東京23区を含めて、東京都の実態に鑑み、確実な措置が図られるよう取り組むこと。

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3 特別養護老人ホームの建設等高齢化社会を支える施設整備をすすめるための要望

提出先:厚生労働大臣
(提案区:新宿区・豊島区・世田谷区・台東区)

 団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、今後、高齢化は更に進んでいくことが想定され、特別養護老人ホームの待機者が増えており、東京都においても4万人を超える待機者となっている。
 高齢化社会をささえるため、在宅における介護、医療サービスの充実を進めることも必要であるが、老老介護など家族の負担が大きくなってしまう問題もあり、同時に特別養護老人ホームへの需要も増えているのが事実である。
 現在、特に23区においては人口の集中化が進み、特別養護老人ホーム等の建設を順次進めているが、地価の高さゆえにまとまった広さの用地の確保が困難になっている。 よって、緊急性の高い特別養護老人ホーム等の施設整備を進めるために、次のとおり要望する。

  1. (1)用地取得を支援するための助成制度を創設すること。
  2. (2)未利用国有地の無償貸与もしくは低廉な価格での提供、売却時の財政負担軽減策を講じるなど、関係省庁が連携し自治体を支援すること。

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4 生活保護制度の改善を求める要望

提出先:厚生労働大臣
(提案区:台東区)

 高齢化の進展や近年の厳しい経済環境、また東日本大震災の影響による雇用情勢の悪化等により、生活保護受給者は全国的に増加しており、今年3月には217万人を超え、過去最多を更新している状況である。特に東京の場合は、地方から上京してくる失業者に対し、ホームレスも含めて生活保護を適用しているため、各区の財政負担の増大とケースワーカーの人員不足を招いている。加えて、地方交付税交付金の不交付団体である東京都においては、生活保護に係る人件費などの負担が各区の財政に大きな影響を及ぼしている。また、公務員の総定数抑制によりケースワーカーを思うように増員できず、就労支援等のきめ細かい指導が難しい状況となっている。
 こうした状況が続けば、生活保護受給期間が長期化し、結果的に貧困の固定化や子どもの世代への継承、さらに、生活保護からの脱却者の減を招くことになる。
 そこで、生活保護制度の改善について、次のとおり要望する。

  1. (1)生活保護は憲法第25条に基づき国の責任において実施すべき事業であり、生活保護に係る事業経費は全額国の負担とすること。
  2. (2)自治体が支出する生活保護事務に係る人件費についても、すべて国が負担すること。
  3. (3)地域社会のセーフティネット機能強化等のためのセーフティネット支援対策等事業費補助金について、平成26年度以降もこれまでと同様に10/10の補助金を確保すること。

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5 駅構内の2ルート目以降のエレベ-ター設置のための補助制度の運用に関する要望

提出先:国土交通大臣
(提案区:北区)

 2020年東京オリンピック・パラリンピック開催にあたり、東京を障害者を迎え入れるにふさわしい街とするために、バリアフリー化の推進に向けて、駅構内の2ルート目以降のエレベーター設置のための補助制度の積極的な運用を求めるものである。
 23区内の鉄道駅については、一日あたり5千人の利用客を超える改札出口が複数存在している。その上で、改札出口が東西・南北等に分かれている場合には、一方の改札出口にのみのエレベーター設置に留まり、他方の改札出口についてはエレベーターが未設置のままとなっているケースが多数ある。
 改札出口間で高低差がある場合や距離が長い場合は、同じ駅であっても改札出口が異なると利用者の地域構成は全く異なっており、2ルート目のエレベーター設置への要望は、障害を持つ方や高齢者からは切実なものとなっている。
 しかし、現在、2ルート目以降のエレベーター設置を行う場合、運用の実態として、バリアフリー法(正式名称:高齢者、障害者等の移動の円滑化の促進に関する法律)が定める国の補助が通例として無くなり、自治体の負担が3分の2となっていることから、非常に取り扱いが難しくなっている現状がある。(※)
 そこで、2ルート目以降のエレベーター設置における国の補助制度の積極的な運用を要望する。

 ※1ルート目の設置については、バリアフリー法により、鉄道事業者、国、自治体とで各3分の1ずつの費用負担で運用されている。

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6 教育施設の大規模改修・改築経費の助成制度の推進に関する要望

提出先:国土交通大臣・文部科学大臣
(提案区:目黒区)

 近年、首都圏で直下型大地震が発生すると、その被害が予想以上に大きくなるであろうと発表された。そのような中で、都内の公共施設・学校教育施設の老朽化は進んでおり、一刻も早く危険校舎等の改築・耐震補強を促進し、終了しなければならない。大切な児童・生徒の命を守る小中学校については、大規模災害時の避難所としての機能も持っていることから、多くの住民の安全を守る為にも早急な対応を求めるものである。
 平成25年度には学校施設の構造体及び非構造部材耐震化について、都独自の補助制度が設けられ、長寿命化事業の補助制度も開始されたが、特別区においては狭い敷地を有効活用するために、地下利用・複合的利用などが不可欠となるため施設建設費が高額となる。長寿命化助成を使い、一時的に延命の耐震化を図っても近い将来いっせいに改築を余儀なくされる校舎等も出ている。
 今後、教育内容・方法の多様化や耐震化を考慮して、安全とゆとりある教育施設の整備を図るため、国に対し次のとおり要望する。

  1. (1)平成25年度国予算でも、耐震関係経費を中心に交付金を交付する「学校施設環境改善交付金」が設けられているが、校舎等の改築・補強には多額な経費を要するため、耐震診断・耐震設計及び補強に要する経費について、実施に見合った財源を確保し、更に国庫負担補助率を引き上げること。
  2. (2)平成23年度から27年度までの「地震防災緊急事業5箇年計画」では地震補強事業として補助率の特例が設けられているが、基準に従うと問題があるとされた校舎でも補助対象に該当しない例もあり、補助対象としての耐力度点数の引き上げと、校舎建設基準(単価・面積)引き上げ面積を拡大すること。
  3. (3)災害時、避難所や救援・救護活動のための施設となる学校を整備するための「防災機能の強化のための補助制度」を更に充実すること。

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7 地方税の原則を踏まえた地方税財源の確保に関する要望

提出先:総務大臣・財務大臣
(提案区:大田区)

 平成26年度の地方税制改正によって、法人住民税の一部が国税化され、地方交付税の原資とされたところである。今後、消費税率が10%に引き上げられる段階で、法人住民税の国税化をさらに進めるとされているが、こうした動きについては、容認することはできない。
 法人住民税は、法人の地域での活動や、地域で働く方々の生活を支えるための行政サービスの財源である。このような性質を持つ法人住民税を、地方自治体間の財源調整に使うことは、地方税の基本原則はもちろん、地方分権の流れにも逆行するものである。
 現在、特別区は、首都直下地震に備えるための防災対策、少子高齢化社会における待機児童解消などの子育て支援策や高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けるための地域包括ケア体制の構築、さらに老朽化する公共施設等インフラの更新など急務の課題が山積している。
 このような大都市、特別区が抱える実態や地方税の基本原則を踏まえ、地方税財源の確保を図るよう要望する。

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8 介護従事者の処遇改善及び介護保険料の負担軽減を求める要望

提出先:厚生労働大臣
(提案区:豊島区・板橋区・台東区)

 少子高齢化の進行や世帯構成の変化、国民のライフスタイルの多様化等により、国民の福祉・介護ニーズは多様化、高度化している状況にあり、これらのニーズに対応する介護従事者は、質・量の両面において一層の充実が求められている。このような中、現在の介護従事者に対する処遇は決して十分とはいえない。
 また、介護保険制度は、要介護高齢者やその家族が安心して生活するために欠くことのできない制度になっており、今後とも、介護保険制度を維持するとともに、保険料等の被保険者の負担をできるだけ軽減する必要がある。そこで、 次のとおり要望する。

  1. (1)看護師・准看護師並みの報酬、社会保障とする等、介護従事者の更なる労働条件改善のため、介護報酬の引き上げ、加算措置を講ずること。
  2. (2)保険料や利用者負担における低所得者対策は、国において財政負担を含め、総合的かつ統一的に実施すること。
  3. (3)制度運用にあたっては、地方自治体、関係機関の意見を聴取し施策に反映すること。

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9 鉄道立体化事業の一層の推進を求める要望

提出先:国土交通大臣
(提案区:墨田区)

 東京都内においては、まだ数多くの踏切が存在し、事故の危険性や交通渋滞の発生によって道路交通円滑化の大きな妨げとなっている。また、鉄道により分断された地域では、経済活動や日常生活への影響など、深刻な課題を長年抱え、一体的なまちづくりが進まない状況にもなっている。
 こうした状況を改善する最も効果的な事業が、鉄道立体化事業である。
区では立体化について、これまで関係機関との継続的な検討を進めるとともに、地元住民組織等と鉄道立体化に併せた総合的な駅周辺のまちづくりについての検討を重ねてきているが、鉄道立体化事業は都市計画事業であり、計画から完了まで莫大な事業費と長い期間を要することから、区施行での事業化は非常に難しい状況となっている。
 これらの趣旨を踏まえ、次のとおり強く要望する。

  1. (1)区施行での事業化に対し、地域の実情に応じた財政的支援措置を拡充すること。
  2. (2)事業を安定的に推進することができるよう、毎年度予算を確保すること。
  3. (3)自治体への支援制度を拡充すること。

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10 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた環境整備及び地域における取り組みへの支援に関する要望

提出先:国土交通大臣・文部科学大臣
(提案区:江東区・品川区)

 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催は、さらなるスポーツの振興や国際相互理解の促進のみならず日本全体が活力を取り戻す好機である。そのため、大会成功に向け、地域経済や地域社会の活性化と、障害者が暮らしやすい環境整備を進め、特別区は国や東京都との連携を強化していく必要がある。
 そこで、スポーツの持つ多様な効果を活用した地域での取り組みに対して支援するよう、次のとおり要望する。

  1. (1)海外からの観光客等を迎えるため、無料Wi-Fi及び多言語対応サインを整備し、商店街の接客力向上事業、外国語による観光ガイドの育成事業に対し経費の補助を行うこと。
  2. (2)競技関係者や観客を競技場へ輸送するための手段について研究し、道路の立体交差や地下鉄の延伸、歩行者の動線確保、道路や駅及び駅周辺のバリアフリー化、自転車専用道路等整備など、交通基盤の整備を図ること。
  3. (3)ゲリラ豪雨の原因ともなるヒートアイランド現象への対策の実施や、治安・防災対策について取り組むこと。
  4. (4)特別区が実施する気運醸成事業について経費の補助を行うこと。
  5. (5)各種の整備計画については、可及的速やかに関係自治体に伝達すること。
  6. (6)健康で生きがいの持てる社会を構築するため、自治体が進めるスポーツを活用した「まちづくり」や「地域づくり」に対し支援を行うこと。
  7. (7)障害者スポーツ施設および障害者のための環境整備に対する支援を行うこと。
  8. (8)開催後の跡地活用については、可能な限り関係自治体と協議をすること。

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11 無料低額宿泊所等の設置運営に関し、制度の整備を求める要望

提出先:厚生労働大臣
(提案区:足立区)

 住居を失った生計困難者に対して無料又は低額な料金で提供される無料低額宿泊所が都市部を中心に増加している。
 無料低額宿泊所は、社会福祉法による事業開始後の届出義務以外、法律上、施設基準等の具体的定めがなく、いかなる団体でも容易に開設できる。
 一部の事業者が営利目的で無料低額宿泊所を開設し、入所者の同意を得ずに生活保護費等から施設利用料の徴収や金銭の預かりを行う、いわゆる「貧困ビジネス」の問題も発生している。また、入所者のプライバシー問題や劣悪な環境での生活、住宅地への設置による地域住民との摩擦など、必ずしも社会福祉事業として適正な運営がなされていない実態もある。
 このため、各地方公共団体は、国の「無料低額宿泊所の設備、運営等に関する指針」に基づき独自のガイドラインを制定し、事業者を指導しているが、法的根拠のない指針等では行政指導に限りがあり、対応に苦慮している。そこで、次のとおり要望する。

  1. (1)無料低額宿泊所の設置について、届出制を許認可制に改めるとともに、設置運営基準の見直しなどの法整備を早急に行うこと。
  2. (2)無料低額宿泊所及び類似施設の設置・運営・経営状況について、地方公共団体が適切な指導・監督を実施できるようにすること。

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12 路上生活者対策事業の充実を求める要望

提出先:厚生労働大臣
(提案区:台東区・墨田区)

 大都市に路上生活者が集まり、生活保護受給者が急増し、大都市自治体の財政を逼迫させている。特に特別区においては、保護開始世帯の過半数が元路上生活者である状況が数年来続いている区もある。  路上生活者問題は、個々の自治体の取り組みだけでは抜本的な解決は困難であり、国がその責務を果たすべき課題である。
 これらの現状を考慮し、国として路上生活者対策への財政措置を始めとする積極的な関与を図られるよう、次のとおり要望する。

  1. (1)東京都と特別区は、共同で様々な路上生活者対策事業を展開している。多くの路上生活者が、地方からの流入など大都市の問題であることを考慮し、事業の実施にあたっては、自立支援センターの建設費及び運営費について、全額国庫補助を行うなど一層の支援策を講じること。
  2. (2)路上生活者が生活再建を図れるよう、雇用の創出や雇用状況の改善に取り組むこと。また、生活や住居に困窮している離職者等に対する的確な雇用支援を行うこと。
  3. (3)路上生活者の問題は、福祉・医療・就労・住宅等の多岐にわたる問題であり、それぞれの施策の横断的連携が必要である。国の立場から、十分な財政措置等対応策を講じること。
  4. (4)路上生活者問題は、大都市が抱える問題であり、路上生活者が地方から流入している現状からも、一自治体で対応できる問題ではなく、住所不定者の保護費等について、大都市の自治体のみが負担することは財政的公平性を欠いていると言わざるを得ない。よって、生活保護法第73条により都道府県の負担分とされる住所不定者の保護費等については、全額を国庫負担とすること。
  5. (5)広域的な課題である路上生活者の都市部への集中化への対応について、地方公共団体と連携し、抜本的な対策を講じること。
  6. (6)「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」の有効期限が5年間延長されたが、これに止まることなく出来るだけ早期に、路上生活者の実態に即した実効性ある法となるよう見直しに取り組むこと。

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13 予防接種制度の充実、情報提供等の更なる推進及び費用負担の見直しを求める要望

提出先:厚生労働大臣
(提案区:江東区・台東区)

 予防接種による感染症予防は、乳幼児や高齢者を始め、国民の健康と生命を守るための重要な施策として一層の充実が図られるべきであり、感染症対策上重要度の高いワクチンの定期接種化や副反応による健康被害への対策拡充など、安定的かつ継続的に実施し得る制度の構築が進められるべきである。
 また、予防接種を国民の理解と協力の下に推進していくためには、副反応による健康被害への不安の訴えや、ワクチンの有効性・安全性に関する十分な情報提供を求める国民の声に適切に応えていくとともに、感染症のまん延防止のための予防接種の重要性について、より一層国民の理解を得ていくため、情報提供及び普及啓発を強化していくことが必要である。
 国は、本年3月に「予防接種に関する基本的な計画」を策定し、中長期的なビジョンを示したところであるが、いわゆるワクチン・ギャップの解消など、一層スピードを上げて取り組む必要がある。
 また、厳しい財政状況の中、すでに実施していた予防接種に加え、新たな予防接種が追加されることを鑑みれば、予防接種に必要な費用をすべて区市町村で負担していくことは、非常に困難を極める。国民を感染症から守るためには、国の責任において、全国一律に予防接種の適正な実施を確保することが重要である。
 ついては、次のとおり要望する。

  1. (1)予防接種基本計画の着実な推進はもとより、定期接種ワクチンの追加をより一層進めるなど、ワクチン・ギャップの解消を強力に推進するとともに、ワクチンの有効性・安全性についての十分な検証と分かりやすい情報提供を行うことによって、不安なく予防接種を受けられる環境を整備し、またその普及啓発に取り組むこと。
  2. (2)予防接種が安定的かつ継続的に実施されるよう、国の責任において必要な財源を確保すること。

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14 区立小中学校教職員の人事権移譲等を求める要望

提出先:文部科学大臣
(提案区:台東区・世田谷区)

 現在、小中学校の教職員の人事権は政令指定都市を除いて都道府県にある。
 教職員は都道府県単位の地域内での異動となるため、市区町村への帰属意識を持てない状況である。また、地域の実情に応じた特色ある教育行政を展開するための権限と責任の明確化や一体化が図られないなど、様々な課題があり、人事権移譲は、長い間、懸案事項となっている。
 地域においては、それぞれの実情、文化、伝統等を理解し、地域の子どもを慈しむ心を有する教職員が求められており、地域に密着した自治体が人事権を有することが適切かつ合理的である。そのためには、教職員定数・学級編成基準の決定権を併せた区立小中学校教職員の人事権の移譲等が必要である。
 人事権の移譲に伴い、教員研修についても、現行よりも区独自の教育施策に即した内容・方法等で実施することができ、教員の指導力向上や管理職養成などの人材育成面に関しても推進することができると考える。  地域の教育力を活かしながら、義務教育の活性化を図り、教育活動の成果を着実に上げていくため、次のとおり要望する。

  1. (1)区立小中学校教職員の人事権を及び必要な財源と併せて特別区に移譲すること。
  2. (2)教職員定数・学級編成基準の決定権を特別区に移譲すること。
  3. (3)教員の資質・能力の向上に向けては、教員養成段階での充実が必要であるため、大学等における教員養成カリキュラムや教育実習の内容・方法などについて、さらなる改善に向けた検討を要望すること。

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